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pure love

第3章 初恋?

なんだかんだと、凛と2人で過ごす事が多かった山登り合宿。

三日間のプログラムを無事こなし、バスから降りた俺達一年生は校庭へと集まっていた。


チラホラと、過保護な親が迎えに来ているのが見える。

当然ながら、過保護な俺の親の姿もそこにある。

他にも迎えに来てる親がいただけまだマシだな。

さすがに高校生にもなって親の迎えは恥ずかしい……。


校長の長話が終わり、ようやく解散となる。

「蓮、おかえり! 大丈夫だった⁈ 」

駆け寄る母親に、投げるように荷物を渡した。

「何ともないし! 恥ずかしいからやめてくんない?」

ていうか、病気の事は周りに知られたくない。

「あ! ごめんごめん」

俺の心の声に気付いたのか、母親は照れたように笑うと、受け取った荷物をトランクに載せ始める。


「無事でよかった…」

震える小さな声と、グズグズと鼻を啜る音…

多分、母親が泣いてるんだろう。


俺に駆け寄った時には、母親の目から零れ落ちそうになっていた涙。

それを思い出し、俺は重い気持ちでため息を吐き出した。

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