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pure love

第3章 初恋?

「その先は…まだ未経験?」

「…っ…」

答えられない代わりに、俺の顔は茹でタコにも負けないくらい赤くなる。


「症状は安定してるし、無理だとか禁止とは言わないけど……合宿の後でぶっ倒れたばっかだしなぁ。医者としては勧められないな」

何となく想像してた、その通りの凌太先生の答えに、大きなため息が零れた。


「けど、同じ男としてその辛さはわかる。女の子の方にリードしてもらえば?」

「はぁっ⁈ そんな経験豊富な女じゃないし‼︎ それに…男として…っ…」

うん、そこは譲れないだろ。

凛だって、多分そういう経験ないだろうし…

いや、あったら凹むし……。


「まぁ、そういう関係になるまでに体力つけるしかないな」

俺の言葉に、だよなーっと頷いた後で、凌太先生は口端を上げて笑う。

「だからって焦って無理は絶対するなよ?」

「わかってる」

「女が絡むと素直だな」

「はぁっ⁈ 」

「恋愛に興味ないんじゃなかったのか?」

「う…それは…」

「ま、いい傾向ではあるけどな」


兄貴が出来たみたいだ。

話しやすいからつい何でも話してしまう。

この人には、絶対に敵わない気がする。

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