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pure love

第3章 初恋?

フッと、凌太先生が柔らかな笑みを浮かべる。

その笑顔に、何故か凛を思い起こして、俺の顔が更に赤くなっていく。


「青春真っ盛り! やりたい盛りの男子高生には切実な話だな」

どこか凛と重なるその笑顔から飛び出したのは、明らかに男の言葉で…

(……何か逆に冷静になれたかも)

俺は苦笑いを返した。


「こんなんでヤれんの? 体力持つかなぁ?」

だから恋愛なんて避けて来たのに…

やっぱそういうのは理屈じゃないんだな。


「その子とはもうそういう関係?」

「いや、全然! まだ…その……」

「片想いか」

「う……」

片想い…
それすら今自覚したばかりだ。


「夜、1人でしたりする?」

「は⁈ 何だよ、いきなりっ‼︎ 」

それってつまり…そういう事だろ⁈

そんなん…うわ、答えらんねぇし‼︎


慌てる俺に、

「いや…1人でなら発作も起きないのかと思って……」

返ってきた凌太先生の言葉は、からかってる風でもなく冷静な”医者モード”の声色で、

「あー…っ…うん…発作は起きない……」

素直にそう答えていた。


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