テキストサイズ

pure love

第1章 出逢?

今だ研究段階のこの病気。
新薬の効きがいい俺は、毎回”簡単な検査”ってやつをやらされる。


簡単な検査…
とはいえ、身体中にいろんな機器をつけられる。

このまま30分近く拘束。

毎回毎回面倒臭いし、すげー暇。


「男子高生の体力はすごいな。病気を抑え込んじゃうんだからな」

様子を見に来た凌太先生が笑う。

笑ってるって事は、今回も結果がいいんだろうな……なんて、ちょっとホッとしてる俺。


「元気な男子高生に比べたら、俺なんて全然体力ない方だよ」

体調が落ち着いていても、運動は全面禁止。

元気なやつらに混ざると余計に痛感する、自分の色白さと細さ。

体力なんて、雲泥の差なんだと思う。


「高校には歩いて通ってるんだろ? 彼女と寄り道するくらいなら大丈夫だって」

ニッと笑う凌太先生を、ジロリと睨んだ。


「俺は恋愛に興味ないから」

「勿体無いなぁ! 高校時代って一番楽しめる時期だぞ?」

「知られんの面倒くさい」


中学の時みたいな思いはしたくない。

高校では、病気の事は教師以外には知られないようにしてもらってる。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ