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pure love

第3章 初恋?

今だ睨み続ける俺に、凌太先生が顔を寄せる。

「やっぱり、さっき言ってた相手…凛だろ? 」


「……っ……」

返事の代わりに、みるみるうちに赤く染まっていく俺の顔。


ククッと喉の奥を鳴らしながら、凌太先生が目を細めて笑う。


「やっぱ、蓮にセックスは勧められないなぁ。医者として…」


「はぁ⁈ 」

このタイミングで言うか⁈

凛に聞こえたらどうすんだよ⁈


慌てる俺の耳に届いたのは、全く想像していなかった言葉。


「というより……父親として」


「……へ?」

─────父親?


誰が?

誰の?


目を真ん丸く見開いたまま、食い入るように凌太先生を見つめる。


頭上にはてなマークを飛ばしまくる俺を見兼ねてか、隣のベッドから凛の声が掛かった。


「蓮くん、この人、私のお父さん」

凛の指が差すのは、紛れもなく凌太先生で…


「はぁ?」

間抜けな声と共に間抜け面を晒し、俺は凛と凌太先生を交互に見比べていた。

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