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pure love

第3章 初恋?

「ていうか、俺がまず完治して、凛が発症しても完治する方法を確立してやる」

俺の言葉に、凌太先生と凛が目を見開く。


すぐに、優しく目を細めた凌太先生は、俺に向かって力強く頷いてくれた。

─────この人に任せといたら、マジで完治するかも。

そう思うと自然と笑顔になる。


「うん! きっと治るよ」

フワリと笑う凛。

まるで花が開いたみたいだ。

その笑顔に心が満たされて、すげー幸せな気分でいっぱいになる。



生まれつきの難病。

いつ何時訪れるかわからない死の恐怖。


だからずっと、恋愛は避けてきた。

人と深く付き合う事も避けてきた。


なのに、凛には近付きたいと思う。

今は、凛とこれまで以上に近付けた気がして、こんな病気にすら感謝してる。


俺は凛の為にも絶対完治してみせる。

生まれて初めて、そう強く思った。


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