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pure love

第4章 距離

呆然と目を見開き、小さく震える凛。

階段から転がり落ちそうになったんだ、無理もない。


「大丈夫か?」

俺の声に、凛はコクコクと頷いた。



「凛のナイトにでもなったつもりか?」

苛立った声を上げる平野。


─────お前のせいだろ。

思わずそう言いそうになったけど、平野には何をいっても無駄な気がする。


俺が、声を荒げ冷静さを失ったらただの子供の喧嘩になる。

だから、

「そんなんじゃない」

そう、一言だけ返す。

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