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pure love

第4章 距離

「最近の蓮、凛ちゃんと仲良いよなぁ」

購買で買ったサンドイッチを頬張りながら、雅也が俺を見る。


「付き合ってんの?」

ニヤニヤとからかうような笑いを浮かべているのは紘平。

コイツは男の癖にそういう話、好きなんだよな。


「……付き合ってない」

というか、凛への気持ちに気付いたからってどうするつもりもない。


”近付きたい”

ただ漠然とそう思うだけ。

そもそも、凛の為にも完治するって決めたんだから、まずはそっちが先だ。


「でも、好き合ってるんだろ?」

早食いの奏は、弁当の最後の一口を摘まんだ。


「好き…”合ってる”かは、知らない」


俺の言葉に、3人は顔を見合わせため息を吐いた。

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