テキストサイズ

pure love

第4章 距離

「だからって、誰にでも簡単に人工呼吸すんなよ?」

思わず呟いた言葉。

「っ‼︎ 蓮くんだからだよ⁈ 誰にでもなんてしない‼︎ 」

返ってきた凛の言葉。


嬉しくて顔がニヤける。


かと言って、これは”キス”じゃなくて”人工呼吸”

凛の中で特別な意味なんてないのかもしれない。

そう思うとまた胸がズキッとした。


「凛…っ」

凛に向けて伸ばしかけた手。

振り返った凛にハッとして、グッと拳を握り引っ込めた。


「ごめんな。ありがと。5時限目は体育だな」

こうして話を逸らす俺は、紘平の言う通り”草食系”なのかもしれない。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ