神様の独り言
第6章 神様は罪を許し歌う
「あっ――――――…ああ゛…
申し訳ございません……
あなた様に…こんなに嫌われていたなんて……
もう…生きている意味が――――…」
「ええ…貴方には…生きてて欲しくない…」
金男は、頭を掻きむしりながら涙とヨダレを流し―――…ヨロヨロと立ち上がる…
「嫌われた…あなた様に…嫌われた――――――…嫌われた…嫌われた…」
ブツブツ呟きながら…髪をむしり始めた――――――…
ブチブチ…と…頭皮から髪が抜かれる音がする…
無理矢理…髪を引き抜く金男の頭は…まばらにハゲていく…
金男は、道子を見つめながら…
壁に頭を打ち付けながら…泣き続ける――――――…
「あっ…金を…金……使えない…俺の…金――――…」
金男は、道子の暗示にかかっているにも関わらず……
ハキの金を…
自分の金と…言っている――…
道子は、生まれてはじめて…
人を心底…殺したいと思った
ハキの…ため――――――…
「――――――…そんなに言うなら…お金と一緒に死になさい――――――…」
道子は、金男のポケットから財布を取り出すと……
ガスコンロで――――…札に火を点け…
金男に投げた――――――…