神様の独り言
第8章 神様は愛を理解する
そんな気持ちを知ってか…
道子は、ハキを連れてある場所を訪れる―――――…
『―――――ここは?』
大分上達した手話でハキは、道子に訪ねる…
「ここは、裕太が住んでたアパート―――…」
ボロボロの築年数の大分たったアパート…
貧乏学生や…ビザ切れ間近な外人なんかが住んでいる…
「ここの…一階…3号室に住んでたらしいわ…」
『部屋は?!まだ…そのまま?』
「ええ…両親も…一緒に住んでいたらしいから―――…」
ハキは、道子を振り返り…不思議そうな顔をする…
『親…も一緒?なら…あそこに…裕太の親……いる?』
しかし…道子は、首を振る…
「――――…どちらも…今年の春に亡くなってる…」