神様の独り言
第8章 神様は愛を理解する
一応…押し入れを開けてみる――――――…
と…オーディオ関係が置いてあった…
古く…ホコリを被っていたが…
ご丁寧に段ボールに入れられ保管されていた――――…
CDが何枚かと…プレイヤー…ヘッドホン――――…
ハキは、その箱を手間いに引きずり…
彼の残像を探す――――…
「―――――ハキ…?」
すると…ハキは、その段ボールからヘッドホンを掴み
ホコリを手でそれをはらった…
『道子――――…これは…運命かも知れないよ?』
「どうしたの?」
道子は、ハキの言葉に…不思議に首を傾ける―――…
すると…手にしていたヘッドホンを道子に見せた…
『…名前…このヘッドホンにだけ…書いてあった…他には書いてなかったのに…』
良く見ると…ヘッドホンに…“U・H”と…イニシャルが刻まれていた…
『――――俺の…足りないものを…埋めてくれるってさ……』
そう言うと…ハキは、そのヘッドホンで無い耳を覆った…
『――――欲しかったんだ…こう言うの…』