神様の独り言
第9章 迷羊は神を知る
それから数日後…
道子と使用人の面談が行われた…
酒井は同行したいと申し出たが…
万が一の事も考え…退席してもらった…
『…道子様が襲われる…と、言うことはありませんか?』
『大丈夫…それより…酒井が私の力に引っ張られる方が…私は怖い―――――…』
手話での静かな会話だが…
酒井は、グッと息を飲んだ…
道子の中で…自分がどれだけ大切にされているか…
前の主人に感謝をしなければ…と…酒井は、深々と頭を下げた…
『…俺が、側にいようか?』
そんな二人に…ハキが声をかける――――…
自分も道子の力になりたかった…
だが…『大丈夫』と…首を振る道子――――――…
全ては録音するが…
二人は、心配だった―――…