テキストサイズ

神様の独り言

第9章 迷羊は神を知る

大樹の資料をもらい…道子とハキは、部屋に戻る…



部屋に入ると…



ハキは、耳にしていたヘッドホンを首に下ろし…


顔色の悪い道子を抱き締めた……




『はぁ―――――…怖い』


ハキは、道子の気持ちを代弁してか…



緊張ぎみに手話で囁く…





「変なの…どうして緊張するの?」




『――――…俺は、大樹に会って…道子が傷つかないといいなって―――…思うだけだよ』




ハキの子供っぽい言い方に…少し笑みがこぼれる…




「――――…傷ついても大丈夫…私には…ハキがいるもの…」




道子は、裕太と言わず…ハキと呼んだ…



二人っきりで…心に余裕がないと…道子は、裕太の名前をこう呼んでしまう…



『道子…全然大丈夫じゃないじゃん』




「あっ///…本当ね…」



自分の声で…気を使わず話せるいまは、リラックスできているはずなのに…



大樹の事を考えると―――…




やっぱり不安が道子を襲う…


ストーリーメニュー

TOPTOPへ