神様の独り言
第9章 迷羊は神を知る
爾志音古村は…車で何時間もかかる場所にあるうえ…
閑散とした状態だった…
辛うじて…地図には名前はあるが…来年…村の名前が有るかは疑問である―――…
住んでる住人は高齢者ばかりで…
時々、役場の社員が見回りに来るだけの…寂しい村である…
そこに…20年前に建てられた時田家の別荘だけが…異様な雰囲気を出していた…
『酒井さん…来たそうだったね…』
「そうね…心配なのは解るけど……
無茶はしてほしくない……
裕太も、別荘に入ったらダメよ?!
ちゃんと、お留守番していてね?!
直ぐに戻りますから……」
道子は、渋々取得した運転免許がこのような時に役に立つとは思ってもいなかった…
ここまでの道のり…ヒヤヒヤした場面も沢山あったが…
何時間もかけて…道子の運転で…二人は爾志音古村に入った―――――――…