神様の独り言
第10章 迷羊は神の影を知る
ハキは…別荘に近い民家を覗く事にした―――――――…
田舎の…しかも古びた民家…
人が住んでいる気配がなく…
ハキは、外から中を見ようと背伸びをしたり…屈んだりと…
妙な動きを繰り返し続ける―――…
と――――――…
そんなハキの肩をポンポンと…
触れる者が現れた――――…
「う゛あが!!」
ハキは、その肩たたきにビックリして!!
慌てて振り替える!!
「――――――…あんた…誰さね…」
『――――…誰…』
ハキは、自分の背後にいた老人に…手話で答える―――…
が…老婆は、手話が出来る訳もなく…
首を傾げる!!
「耳の!取りなさい…声…届かねっぺ?」
『“耳の”…あ…』
ハキは、耳のヘッドフォンを取って……無い耳を見せた…
「あんれま…耳無し様かえ…」
老婆は、アラアラと…ヘッドフォンをしてていいよと…ハキに伝える…
ハキは、会話が通じない事に困ったが…
手元のスマホでメール機能を使い会話することにした…
老婆は、「今時の子ったね」と…笑って…
空き家になっている民家の縁側に座った―――――…