神様の独り言
第11章 神は力を知る―――…
「…お母様も…血が繋がっているなら…
お母様も…力が使えたはずです
私…一人の力では――――」
大樹は、くるりと車椅子を反転させると…
道子を―――――…
冷めた瞳で見つめた…
「泉さんには…力がなかったんだよ…
時田 和義も―――――…最初は、泉さんを狙ったんだ…
でもね…力が無いと知ると…
今巫女の…お母さんを拉致して……犯したんだよ…
69歳なのに…性欲有りすぎ…絶倫だったのかな?
その証拠に…君が生まれた―――…」
「――――――うそ…」
道子は、1歩下がり……母の肖像画と…大樹を見る…
「――――――…でもね…君も最初は、今のボクぐらいしか力が無かったんだよ?力だって――――…制御できた…泉さんがコントロールできる範囲内だったからね…」
道子は、制御出来ない今の力を…誰よりも疑問を持っていた…
「――――あの日…時田の先妻の子が…屋敷に火をつけた日―――――――…
君は、こめかみに…石を投げつけられたね―――――…
それが…
力の安全装置を壊した……」
道子は、こめかみを…咄嗟に押さた!!
あの日…投げつけられた石が…こめかみを直撃し……
痛かった…怖かった事を…
思い出す……
その…こめかみは…今も窪み……
傷がある―――――――…