神様の独り言
第12章 神様は迷羊に救われる
「泉様!貴女だって…力に――――――!」
泉は、酒井の言葉に……
ニヤリと笑う――――――…
「何年…私が、声の力について研究したと思ってるのよ……」
泉は、鞄からiPodを取りだし耳にイヤホンをいれた―――…
「――――まさか…打ち消す周波数を?」
酒井は、昔……和義が音波を使い…相手の声を打ち消すと言う資料を集めていたのを思い出す―――…
「―――――泉…様!!あなたは…旦那様の資料を……」
泉は、イヤホンを涼しい顔で耳に入れると…
スイッチを押す――――…
「――――――ああ…私の望む世界を…見せてほしい…」
道子の口が――――――…ゆっくり開き…
神の声が――――――…
空気を震わせる―――…