神様の独り言
第12章 神様は迷羊に救われる
だが―――――――――…
一人の少年は…
道子の叫びを…ちゃんと受け止め……
解ってやりたいと…もがき苦しんでいた―――…
「―――――…死に…愛を…
苦しさに……愛を……愛を…愛をガアァァァ―――――」
道子の声は…とうとう…最後の警官までも―――――…届こうとしていた!!
「ぐあ゛ぁがぐ!!」
ビクッと酒井の頬が震えた!!
隣でハキが…涙を流して……走っていくのが見えた!!
「!!ハキ様、、、、」
酒井は、雄叫びをあげながら走りだす!ハキを、息を止め―――――――…凝視した!!
と、車に乗り込む寸前の泉に―――――――――…
自分の分身と言っていた“平井 裕太”のヘッドフォンを投げつけた!!
その、ヘッドフォンは!!
泉の耳をガードし…音をシャットアウトしていたイヤホンに当たり!!
長い線を…絡め!!
耳から外ずれた―――――…
「お〜〜〜〜〜…のれ……」
ヘッドフォンが絡み…地面に落ちたイヤホンは…
泉の耳を解放し――――――…
ダイレクトに…愛を唸る道子の声を拾った!!