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12cm~越えられない距離~

第16章 須方のお祖母ちゃん家

暫くすると、おじさんとおばさんが、ばあちゃんと戻ってきた。

その途端、場の空気が堅くなった。

何て言うか…一期たちの緊張感が半端ない感じ。

う~ん…。俺、場違い?

「そいじゃあ、俺帰るわ」

声をかけたら、ばあちゃんが

「野菜、持ってけ」

「ありがとう。それじゃ、また来るな」

居間にいる皆に声をかけたのに、おお、とか適当な返事しか返ってこない。

ま、いいけどね。

野菜がたくさん入ったビニール袋を、そのままトートバッグに納める。

玄関まで見送ってくれたばあちゃんに手を振って、バス停までの道を辿っていった。

ここで話をして、今度は真由美さんの家に挨拶に行って…

その時も、今みたいに変な緊張感に包まれるのかなぁ?

結婚するのって…大変なんだな。

それでも一緒になりたいって思えるから、頑張れる…んだろうな、きっと。

「あ。お祝い言ってないや」

…ま、いっか。

そのうち、また会えるだろ。

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