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12cm~越えられない距離~

第17章 待ち合わせ

「繚平くん!!あのねっ…!」

言いかけた真央を、アキが止める。

「アキ!!」

「いいの」

一度目を閉じて、笑いを浮かべると

「ごめんね。待ち合わせ場所変えて」

「え、いや、いいんだけど…」

ノブちゃんがあたふたと受け答えして

「俺んちに来るなら、先に言ってくれたら良かったのに」

「あんたが話を聞かないからよ」

急にハハオヤが口を挟んだ。

「あんたが公園行く前から、二人ともここにいたのよ!?」

「は?」

「言おうとしたら走って行っちゃったから、繚平が悪い」

チラッと二人を見ると、アキは視線をさ迷わせ、真央は大きく頷いていた。

「…悪かった。ごめん」

すると、ノブちゃんがホッとして

「じゃあさ、皆揃ったから、行こうか」

「うん。おばちゃん、ありがとう」

そして店を出ようとすると

「繚平、おみやげ。よろしくね~」

「は?何を!?」

「ベビーカステラか、いか焼き」

…真逆な組み合わせだな。

「買えたら、な」

「期待してまーす!!」

出掛ける俺たちに、ハハオヤは手を振った。

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