12cm~越えられない距離~
第18章 冗談じゃなくても~真央side
「ごめん。急いだんだけど、結構混んでて」
「ううん…助けてくれて、ありがとう」
「あ…うん。咄嗟に嘘ついたけど、信じてくれて良かった」
嘘。
胸がツキンとした。
そうだよね。付き合ってるんじゃないもん。
「ほんとだよね。あの人達、割に諦め早すぎ」
「え?まんざらでもなかった?」
「そんな事ない!!」
ノブちゃんを見ると、笑顔であたしを見ていて…
そんな顔、ずるい。
嬉しくて、悲しくて、ドキドキする。
「じゃあ、行こうか」
「うん!!」
アキ達の待ってる場所まで行こうとするのに、人混みに流されそうになる。
ノブちゃんが振り向くと
「混んでるから、手、いい?」
と、あたしの右手を掴んだ。
「…うん」
混んでるから。はぐれそうになるから。
それだけで、他に意味はないのに。
掴まれた手が、熱い。
「何かこういうの、付き合ってるみたいだな」
「え!?」
心の声、聞こえた!?
慌てたあたしに、ノブちゃんは笑いながら
「…なーんて。冗談冗談」
冗談じゃなくてもいいのに。
そう思ってるのは、あたしだけなんだろうな…。
ノブちゃんに気付かれないように、ため息をこぼした。
「ううん…助けてくれて、ありがとう」
「あ…うん。咄嗟に嘘ついたけど、信じてくれて良かった」
嘘。
胸がツキンとした。
そうだよね。付き合ってるんじゃないもん。
「ほんとだよね。あの人達、割に諦め早すぎ」
「え?まんざらでもなかった?」
「そんな事ない!!」
ノブちゃんを見ると、笑顔であたしを見ていて…
そんな顔、ずるい。
嬉しくて、悲しくて、ドキドキする。
「じゃあ、行こうか」
「うん!!」
アキ達の待ってる場所まで行こうとするのに、人混みに流されそうになる。
ノブちゃんが振り向くと
「混んでるから、手、いい?」
と、あたしの右手を掴んだ。
「…うん」
混んでるから。はぐれそうになるから。
それだけで、他に意味はないのに。
掴まれた手が、熱い。
「何かこういうの、付き合ってるみたいだな」
「え!?」
心の声、聞こえた!?
慌てたあたしに、ノブちゃんは笑いながら
「…なーんて。冗談冗談」
冗談じゃなくてもいいのに。
そう思ってるのは、あたしだけなんだろうな…。
ノブちゃんに気付かれないように、ため息をこぼした。