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12cm~越えられない距離~

第19章 俺の、だ

「繚平くんの食べかけなんか要らないし!!」

「こっち側なら箸つけてないぞ?」

「だって、箸借りないと食べれないし」

あ、そうか。

真央、たこ焼きだから箸がないんだ。

「箸使っていいぞ?」

「繚平くん、使ったやつじゃん」

「お前なぁ、人を病原菌みたいに言うなよ」

「…とにかく、いいから!」

真央の反応に、肩をすくめる。

難しいやつ。

もしかして、間接キスとか気にしてんのか?

…めんどくさ。

隣で真央にチヂミをわけてあげてるアキを見る。

アキは気にせず食べてくれたのにな。

遊園地行ったときも、ジュース飲むのに、気にせず飲もうとしてたし…。

相変わらず、そういうのが気にならない人なんだろうなぁ。

まぁ、恋愛感情なかったら、どうでもいいのかも。

……あれ?

自分の考えに、何かが引っ掛かった。

けど。

「繚、オムそば食べる?」

「あ、サンキュ。お好み焼きいるか?」

なんてやり取りしてるうちに、忘れてしまったんだ…。

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