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12cm~越えられない距離~

第19章 俺の、だ

「とりあえず、食べようぜ」

「そうだね。花火始まっちゃうし」

神社の境内で、適当に座って食べる。

ふと隣を見ると、ノブちゃんがパックを二つ持っていて

「ノブちゃん、焼きそば食って、たこ焼きも食うのか?」

「あ、旨そうだったんだ。食べるか?」

「いいのか?」

ノブちゃんから、たこ焼きをパックごともらって、一粒食べた。

「蛸でっかい!!旨いよ」

「そうか。俺も食う」

ノブちゃんが自分の箸で、たこ焼きをとった。

「アキは?食べる?」

ノブちゃんの誘いに、意外そうな顔をしながら

「あ、1個だけ、いい?」

俺がパックを差し出すと、箸でたこ焼きをとった。

真央がそんな様子を見ていて、俺と目が合った。

「真央はたこ焼き食べてるからいいよな?」

「そうだけど…わざわざ言われると面白くない」

ちょっと拗ねたように、自分のたこ焼きを頬張る真央に、小さく笑いを浮かべると

「じゃあお好み焼き、食うか?」

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