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12cm~越えられない距離~

第1章 出会い

短かった春休みが終わって

今日から新学期が始まる。


校門を通り、二年生の昇降口へ向かう。

途中の掲示板に、クラス分けの名簿が貼り出されていた。

えーと、俺の名前どこだ?

人混みの中、自分の名前を探してると

「繚、おはよー。お前B組だぜ」

後ろから肩を叩かれ、クラス名を告げられる。

「おー、あったあった。サンキュー、ノブちゃん」

振り返ると、思った通り。

親友の榊原伸彦が立っていた。

「ノブちゃんもB組か。何か縁を感じるねぇ」

俺がしみじみと呟くと、ノブちゃんははっ、と短く息を吐き、

「何だそれ。…まぁ、暇潰しはできそうだな」

とニヤリと笑った。

「それこそ、何だそれ、だ」

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