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12cm~越えられない距離~

第4章 仕組まれたデート

根本さんは頭を押さえると、大きなため息をついた。

「自分で教えたの覚えてなかったの!?」

「ノブちゃんも、最近携帯持って、番号教えて満足してたからなぁ…。似たようなもんだけど」

「そっか…」

不意に。根本さんがクスクス笑いだした。

「何だ。心配する事なかったんだ」

「安心した?」

「うん。安心した」

グッと腕を伸ばして体を伸ばすと、ベンチから立ち上がった。

「じゃあ、これからどうする?ノブちゃん達と合流する?」

「ううん。もうちょっと様子見たい。…気まずければ連絡入るでしょ」

根本さんが携帯を確認して、立ち上がった。

「せっかくだから、こっちも楽しもうよ」

「おぅ。…じゃあ、どこ行く?」

「え…と…コズミックアドベンチャーは?」

「あ、本当に乗りたかったんだ」

「一応ね」

「オッケー。行こう!!」

俺たちは笑顔でアトラクションに向かった。

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