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12cm~越えられない距離~

第4章 仕組まれたデート

根本さんはふうっと息をつくと、眉をしかめた。

「ちょっと聞きたいんだけど…榊原くんって、女の子慣れしてるの?」

「…はい!?」

突然何だよ!?ノブちゃん、どう思われてるんだ!?

「何か…女子に人気あるって聞いたけど…」

「あー、成程。…女子の知り合い多いのは、部活のせいじゃないかな」

「…何部だっけ?」

「料理研究部」

根本さんは何度か瞬きをすると、

「意外」

と呟いた。

「まぁ、だけど人気ある、イコール、モテるではないけど。彼女いないし」

「そうなの!?…へぇ…」

何かを考え始めた根本さんに、敢えて聞いてみた。

「真央、何か悩んでんの?」

「え…んと…。悩んでるって言うか、不思議がってるって言うか…」

「何が?」

「…携帯番号、渡されたけど、自分のは聞かれなかったって…」

はぁ?

「だって…ノブちゃん、真央の番号知ってるし」

「何で!?」

「1年の時、真央、携帯持ったって仲いい奴に番号教えまくってたから。俺もノブちゃんもその時聞いたけど、そん時ノブちゃん携帯持ってなかったからなぁ」

「…何それ…」


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