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僕はもう君を抱けない

第5章 華緒梨のための第一歩

「…華緒梨!」

家の戸を開ければ想像をはるかに超える荒れようだった。

玄関はリビングから飛んできたであろう雑誌や新聞が散乱している

リビングに入ればもうそこは荒れ地のようだった。

まな板やテレビ、ポットが散らばっている

華緒梨がここまでになったのは初めてだ

部屋の真ん中にはブルブルと震える美憂ちゃんがいて

俺を見るなり走って抱きついてきた。

相当怖かっただろう、いきなりこんなことになっているのだから。

「…雨戸さん、華緒梨さんが!!」

泣きながら訴える美憂ちゃんを体から引き剥がし、華緒梨を探し始めた

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