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僕はもう君を抱けない

第5章 華緒梨のための第一歩

「なんか、変わったよな…秦。」

そんな言葉も聞かずに俺は走った

ブーブー…ケータイのバイブがポケットの中で鳴る。

『もしもし…美憂です。』

『あ、ごめんな。今仕事終わったから…どこにいる?』

『あの…それが…』

『…ぎゃー!助けて!もう無理、やめてー!秦…助けて!嫌ぁぁー!!』

華緒梨の声が遠くから聞こえた

かなり荒れているようだ

『美憂ちゃん、今どこ?』

『雨戸さんの家です。』

わかった、すぐに戻る

とだけ言って電話を切ってタクシーを呼び家まで飛ばしてもらった。

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