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だぶるラブ! 僕の周りは花盛り

第3章 これで、学園の一員

「今日はこの学生証発行が終わった人から順に各寮のブースに集まってください…」
 壇上の生徒がマイクを通して言う。

(寮のブース?)

「寮のブースは校舎側になります」
 数人の誘導者が手をあげている。


「広瀬くん、途中まで一緒に行こう」
 佐がブースの方に歩き始める。

「あ、まって…」
 俊季は佐に付いていく。

 佑はまよもせず、校舎の方に歩いていく。

「ねー勝山くん場所わかるの?」

「うん!寮の棟はカードに書いてあったし♪」

「カードに?」(見てない…)
 急いでさっきのカードを確認する俊季。

(あ、ほんとだ…『所属寮B棟』)


 寮はA棟B棟C棟D棟の四棟に分けれ、一年生全員が一度は入寮する決まりだ。



「広瀬くんは、招待状生徒だからA?」
 佐が質問する。

「棟に意味があるの?」
 ?の顔の俊季。

「僕は強化選手枠で入学したからD棟だよ」
 佐は自分のカードを見せながら言う。

「枠?」
 俊季の?が増えていく。

「あー…」
 佐は俊季の顔を見て、困り始めた。

「説明がいる…ねぇ…
体育校に入学するには、広瀬くんみたいに学園本校からの『招待状がくる』か
『寄付をする』か『得意競技の強化選手になる』かの三種類と言われているんだ」
 佐はスラスラ説明をしてくれる。

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