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だぶるラブ! 僕の周りは花盛り

第1章 今日僕は入学します

「続きまして、在校生代表、生徒会長の挨拶です」

 生徒達がザワザワしている。

 舞台に背の高い男子生徒が現れた。

「キャー!」
 女子生徒の黄色い声がホールに響く。


「あ!」
 俊季は、思わず声を出して指差してしまった。


 生徒会長も俊季に気付いてニコッと手を振る。


 生徒会長は微笑をたたえて壇上の中心に立つ。

「我が虹の丘学園付属、体育スポーツ学部高大一貫校へ。
入学おめでとう。僕が今期生徒会会長笹木裕真です」


「キャー!!会長様!」
「キングぅ!」
 名前を言っただけで歓声があがる。

「高校生活を有意義なものにしていく為に、切磋琢磨する仲間を見つけてください。悩みが有れば、仲間や僕たち生徒会に打ち明けて下さい。」
 生徒会長が優しく微笑む。

「キャー」
 あちこちから、黄色い声が聞える。

(人気者だな…あの人、生徒会長だったんだ…)

「新入生の皆さんには、我が校の名前は長いと思っていると思います。
だから、体育校(たいいくこう)とか、虹体校(にじたいこう)と呼んで学校を盛り上げていきましょう」
 生徒会長が万遍の笑顔を振りまく。

「キャー」
 黄色い声があがる。

「静粛に!静粛に!」
 司会者の困った声が響く。

「我が校は…っ……である………では、よい学生生活を。」
 生徒会長は一礼して、舞台から降りていく。

(黄色い声で最後の方聞えなかった…)
 俊季は黄色い声の凄さを実を持って感じた。

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