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不器用なくちびる

第14章 背徳

「あの歌詞、
あれは俺の気持ちそのままだよ。
でも少しだけ待ってくれ。

はっきりさせるから…

今年はあの祭りに一緒に行こう。
あの灯台から…始めよう。」


「橘くん…」


橘くんが好きだから…信じてみよう。
もしかしたら瑞希ちゃんを傷付ける
ことになっても…

私は橘くんが好きだから。

人に嫌われるのが怖くて
私はいつも無理ばかりしてた。
でも橘くんだけは…

何を失ってでも一緒にいたい。


その後、一緒に島へ行く計画を
楽しく話して別れた。

ただの帰省だけど、
何だか旅行の計画みたい…
いつか一緒に旅行、できるかな?
そう考えるだけで私は幸せだった。

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