テキストサイズ

不器用なくちびる

第16章 贖罪

あぁ…
お前との初めてのキスが
こんな不恰好なものになるなんて。

でもなんか俺たちらしいな。

お前を好きになってから
一体どれだけ経ったんだろう。

どれだけすれ違い…
我慢して…
傷つけ合い…
涙したんだろう…

どんなことがあっても
こんなに愛しくて。

どんどん愛しさは膨らんで。

俺の全てを持って行ってくれ…


栞…


俺は夢中で俺の息を送り続けた。

そしてそのまま夢中でキスしてると…

…突然、今井の声がした…

ストーリーメニュー

TOPTOPへ