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不器用なくちびる

第17章 君と

橘くんが私の足の間に入ってくる。
すごく怖かったけど…
今は不思議と落ち着いた気持ちだ。

橘くんは、私の気持ちを読み取って、
一つづつ丁寧に緊張や誤解を
解いてくれた。

私はこの人に全て任せればいいんだ。
辛いこといっぱいあったけど…
2人でいれば大丈夫。
もう過去に縛られるのはやめよう。

私の入り口で、橘くんの熱いものが
押し当てられ馴染ませるように動く。


「挿れるよ…」


ぐっと体重がかかり、
まるで灼ける杭みたいな…
でも愛しくてたまらない橘くん自身が
私の中に侵入してきた。


「あぁぁ…ん、ん…」


痛い…!でもそれ以上にうれしいよ…


「もう少し…がんばって。」


そして…
私の中が橘くんでいっぱいになった時
強く強く抱きしめてくれた。


「やっと栞とひとつになれた…
マジでうれしい…」

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