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不器用なくちびる

第4章 二人

カァッ///

椎名の手が。唇が。
自分に触れる時のあまりの優しさ
にいつのまにか
何かを錯覚してしまっていた…
そうだ…この優しさに心なんて無い。

涙を溜めた目で椎名を睨む。
今の栞にできる精一杯の抵抗だ。


「そそるね〜
そういう顔、大好物。」


悔しい…!


話しながらも椎名の長い指は
動きを止めない。
触れるか触れないか…
絶妙な力加減だ。
栞の中心は疼き続けている。


「…がい…」


「んー?」


「お願い…っ…お願い…」

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