不器用なくちびる
第5章 友達
今日も帰り際に橘くんと話していると
椎名が少し離れたところから
合図を送ってきた。
今日も来いっていう合図を…
「もしかしてまだ何かされてるの?」
橘くんが心配そうにこちらを見ていた。
あれ以来椎名の話をするのは初めてで…
橘くんとはだいぶ仲良くなったけど、
起こったことを消せる訳ではないよね。
「大丈夫、大丈夫!何もないよ!」
笑顔で答えた。心配かけたくないし…
誰にも知られたくないよ。
惨めな私の本当の姿…
そこに春菜ちゃんがやって来たので、
橘くんは少し納得いかないような
顔をしながらも
軽く手を振って帰って行った。
「栞〜!本屋付き合ってくれない?」
「春菜ちゃん…今日はごめん。
用事があって…」
「また〜?最近忙しいね〜
彼氏でもできた⁈もしかして橘とか⁈」
「違う、違う…
橘くんはそんなんじゃないよ。
私は吉井くん一筋だし///」
春菜ちゃんにも本当のことは言えない。
でもまだ吉井くんが大好きなのは本当。
休み時間に橘くんと話すことが
増えたのもあって吉井くんを
見に行く機会は減ったけど…
私はそれでいいと思っていた。
私は汚れてる…
吉井くんにこれ以上近づきたいなんて
贅沢はもう言えないよ。
椎名が少し離れたところから
合図を送ってきた。
今日も来いっていう合図を…
「もしかしてまだ何かされてるの?」
橘くんが心配そうにこちらを見ていた。
あれ以来椎名の話をするのは初めてで…
橘くんとはだいぶ仲良くなったけど、
起こったことを消せる訳ではないよね。
「大丈夫、大丈夫!何もないよ!」
笑顔で答えた。心配かけたくないし…
誰にも知られたくないよ。
惨めな私の本当の姿…
そこに春菜ちゃんがやって来たので、
橘くんは少し納得いかないような
顔をしながらも
軽く手を振って帰って行った。
「栞〜!本屋付き合ってくれない?」
「春菜ちゃん…今日はごめん。
用事があって…」
「また〜?最近忙しいね〜
彼氏でもできた⁈もしかして橘とか⁈」
「違う、違う…
橘くんはそんなんじゃないよ。
私は吉井くん一筋だし///」
春菜ちゃんにも本当のことは言えない。
でもまだ吉井くんが大好きなのは本当。
休み時間に橘くんと話すことが
増えたのもあって吉井くんを
見に行く機会は減ったけど…
私はそれでいいと思っていた。
私は汚れてる…
吉井くんにこれ以上近づきたいなんて
贅沢はもう言えないよ。