
溺れる愛
第21章 波乱の合コン
「先輩!おはようございます!」
『おはよう、菜々子ちゃん』
「ねぇ先輩!合コンの話覚えてますか?」
『あ…』
いけない。
すっかり忘れてた…。
「実は、もう日程も決めてあるんですよ。
今度の金曜日!」
『あ…あのね、菜々子ちゃん…
その事なんだけど…』
「あー!今更断るとか無しですよ?
もう人数も揃ってるんですから」
うっ…そうだよね。
一度承諾してしまったんだし…
菜々子ちゃんの顔を潰す様な事
先輩の私がしちゃいけないよね…
それに、那津とは…付き合っている訳じゃないもの。
抱き締められたりは…するけど…。
自分でそう思いながらへこんでしまう。
「かなりのイケメンに、高学歴、高収入!
文句無しのメンバーを集めたんですからね!
先輩のために」
そう言って満面の笑みを見せる菜々子ちゃん。
これは…絶対に行かないといけないよね…。
『そう…ありがとう。楽しみにしてるわね』
「はい!私も楽しみだな~」
『ちょっ、菜々子ちゃんは彼がいるでしょう?』
彼氏に悪いじゃない…!
「それとこれとは全くもって別です!
いい男はすぐ売り切れちゃうから、そんな事は気にしてられないんです!」
自信満々に話す菜々子ちゃん…
なんだか彼氏が可哀相になってきたよ…。
