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溺れる愛

第21章 波乱の合コン




「なんだ…そっか。
上手くいったんだね、芽依」


先輩が、ふと表情を緩めて私を見た。


上手くは…いってないと思うけれど…



「ずっと気になってたから。
でも…ちゃんと彼と向き合えたんだね」


『えっと……そう…なのかな…』



先輩はやっぱりニコニコしていて、
その笑顔はあの頃と何も変わらなくて
凄く優しい…。


本当は言いたい事、沢山あるはずなのに…。


すると那津が


「あの頃は…ふざけた真似をしたと思ってます。
……反省してます」


……那津…?



「でも、あの頃も今も、俺は真剣なんで」


『…え……』


それって…どういう意味…?



すると先輩は、その言葉から全てを察した様にまた笑って


「それを聞いて安心したよ。
今度こそ…芽依を頼んだ」


「ええ…言われなくても」



なんだかいい雰囲気とまではいかなくても
折り合いがついた様な2人の様子に水をさすわけにもいかず

私は一人で悶々としていた。


芽依を頼む…?

言われなくても…?


もう着いていけないよ!

那津は…今でも私を想ってくれているの…?


はっきり…言葉が欲しいよ…。



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