
溺れる愛
第23章 この幸せを守りたい
────────………
なんだか…緊張し過ぎて息が苦しい…。
私達は今、ダブルベッドに一緒に寝転がっていて、
那津の腕枕の中で、心臓の鼓動は速さを増す一方だった。
あれからシャワーを借りて
そのバスルームの広さに愕然としてしまった。
だって、私の部屋より広いんだよ…?
ありえないよね、普通…。
こうして並んで寝るのは初めてじゃないのに
なんだか初めての時以上に緊張しちゃう。
お互いの気持ちを確認したから…
好きだって余計に意識しちゃうから…。
チラッと上目遣いに那津の顔を見ると
彼は穏やかな表情で私を見つめていて…
また顔が熱くなって、すぐに目をそらす…
さっきからこれの繰り返しばっかり…。
私……余裕無さ過ぎる…。
ふわりと髪を撫でられて、那津は手櫛で梳きながら
「やっぱ綺麗だよな…もうこのまま一生染めんなよ?勿体ねぇから」
とかサラッと言っちゃうの。
前までの那津からは考えられない様な直接の優しさ。
でも…多分今の那津が本当の那津なんだよね。
