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溺れる愛

第23章 この幸せを守りたい




『…本当…?』


「ああ。本当」


これで安心したか?

って思ったけど、芽依はまだ何かある様子で
また迷った顔をしていた。


「他にも気になることあるのか?」



『う…ん…。その……那津の初めては…いつだったの…?』


「………は?」


今度こそ、俺は目が点になった。


芽依の真意がわからない。


『だ、だって…私は那津が初めてだったけど…
那津はそうじゃないみたいだったから…』


さっきからそれ…ヤキモチだよな?

俺と出会う前の事まで妬いてんのか?

何だよマジで…こっちは必死で抑えてんのに
煽ってんじゃねーよ…バカ。



「まぁ…初めてでは無かったな。
そりゃあ俺も男だし…年頃になれば興味も湧く。」


正直に話すと、芽依はあからさまに落ち込んだ顔をした。


バカだな…本当に。

好きな女とするのはお前が初めてだよ。


「俺が中1の時で、相手は25歳の女。
誘われたからヤった。」


『そ…う…。今も……そうなの…?』


何言ってんだこいつ。

俺の事信じてねぇの?



「そんな訳ねぇだろ。バカかお前」


『だって……那津…格好良いから…モテるでしょう?
もし私より良いなって思う人に誘われたら…』


はぁ…女ってどうしてこんなくだらない事で悩むんだ?

そんなのあり得ねぇんだよ。


男が皆、好きな女裏切って浮気する様な奴ばっかりだと思うなよ。


それに……


「お前よりいい女なんていねぇよ」


だから心配すんな。


笑えよ…な?


芽依がずっと俺の隣で笑っててくれれば

俺はもう何もいらないから…。


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