溺れる愛
第28章 あなたの深い愛に溺れていたい
月明かりだけが射し込む薄暗い部屋で。
那津の綺麗な身体が光に浮かされて見える。
那津の唇が私の耳や首筋、鎖骨…
段々と下に滑り落ちて行き
おへそや指…全身にキスの雨を降らされて
もう私はそれだけで溶けてしまいそうだった。
『那津…恥ず、かし…』
「うん……俺も」
そう言って、那津が私の手をとって自分の胸に押し当てた。
「わかる?」
『うん…那津の鼓動…速いね』
「うん…すげぇ緊張してる…。」
またチュッと音を立ててキスをされて
そのまま那津の熱い舌を受け入れて
時折はぁっと洩れる吐息にさえも感じてしまう…。
「芽依…可愛い…」
激しいキスのあと、そっと頬を撫でられて
穏やかに微笑まれながらそんな事を言われて…
私はただ、真っ赤な顔で息を切らしながら
那津にしがみつく事しか出来なかった。
「もっと早く…お前とちゃんとしたかった…」
『ん…今から…いっぱい出来なかった事をしよう?
だって、ずっと一緒にいるんでしょう?』
「ああ…もう絶対離さねーよ…」