溺れる愛
第28章 あなたの深い愛に溺れていたい
しばらくそうしていると、那津の手が私の腰を捕まえて
そっと身体が離された。
少しだけ潤んだ瞳でじっと見つめられる。
私も、目を逸らさずに見つめ返した。
「芽依…愛してる」
『私も…愛してるよ、那津』
あの夜と同じように愛を確かめ合って
那津の顔が段々と近付いてきて
私は誘われる様に目を閉じると
唇に、那津の涙で濡れた少ししょっぱい唇が触れた。
それだけで、全身に電流が走ったようにゾクッとして
なんだか身震いしてしまう…。
好きって気持ちが溢れてきて…
もう止められない。
そのまま私達は寝室に移動して
雪崩れ込む様にベッドへと沈んだ。