溺れる愛
第30章 番外編─おてんば子供に囲まれて─
───────────………
『はい、今日はハーブティーよ。』
「さんきゅ」
はしゃぐ子供達を眺めながら
庭に置いた白いテーブルと椅子。
そこに腰掛けてお茶をするのが最近の日課。
今日は那津も久しぶりにお休みが出来たみたいで
ゆったりと休日を満喫していた。
「…なんか、すげぇ癒される」
『ふふ…そうね。』
温かい木漏れ日が降り注ぐ中
お茶を飲みながら子供の笑顔を眺める。
それは何よりも、私と那津にとっての癒しの一時だった。
「大きくなったよな、二人共。
この前まではあんなにちっこかったのに。」
『そうよね。子供の成長って本当に目まぐるしくて…毎日が新鮮で、それがなんだか寂しくもあるんだけれど…』
「そうだな…。
最近は、芽依の“お母さん”も
だいぶ板についてきたみたいだしな」
『それはもう、だって私、“お母さん”ですから』
そう言って私と那津は顔を見合わせて微笑んだ。