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新章イケメン大奥〜逆ハーレムの世界

第11章 緒形の診察室〜午前編〜

さて、次は…


「やっと空いたー。菓子ばっかりだと
思ったから煎餅持ってきたよ。」


「九条様…ありがとうございます。
どうなさいました?」


「なんかさー
瑠璃が夜伽を指名しなきゃって
困ってたから、俺にしなよなんて
言ってやっと一つになれたけど…
俺の気持ちは苦しくなるばっかりだし
なんか急がなきゃよかったなーって。
瑠璃とは結構仲良くなれたと思ってた
けど、なんかこうなってから
何考えてるかわからなくなった
って言うかー。」


「なるほど…
九条様は何をお望みですか?」


「瑠璃の正室になりたい。
あと瑠璃を守りたい。」


「ご正室に関してはどの方を
選ばれるか全くわかりませんが…
順当に行けば、鷹司様と並ぶくらい
九条様には可能性がありますね。
しかしながら、そのせいで余計に
不安を感じるのもよくわかります。
とても聡い貴方に、処方箋など
必要ありませんが…
瑠璃様が九条様にお心を許されている
のは明らかだと思います。
九条様もお苦しい立場ですが、
瑠璃様もお苦しい日々だと思います。
結果はわかりませんが、
どうか…あの方の癒しの場所で
あり続けて差し上げてくださいね。
私からのお願いです。」


「えーなんかずるいー。
でもまぁいいや。じたばたしてても
意味が無いってことだよね。
せんせー、ありがとー。」


緒形はいつもの笑顔で送り出した。

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