レンタル彼氏。~あなたがいるだけで~
第2章 偽りのウェディング・ベル
剛史との関係が変わることなんて、未来永劫、あり得ない。そう思う傍ら、どこかで危うい均衡が崩れてしまうことを期待している自分がいるのも美奈恵は感じていた。
―何てこと。
果たして剛史に花婿の代役を頼んだことが良かったのかどうか、判らなくなってくる。いや、剛史がいけないのだ、式の最中にあんな淫らな熱いキスを仕掛けてくるから、ただの幼なじみでしかない自分たちの関係が変わるかも知れないなんて、馬鹿げた夢想をしてしまうのではないか。
―何てこと。
果たして剛史に花婿の代役を頼んだことが良かったのかどうか、判らなくなってくる。いや、剛史がいけないのだ、式の最中にあんな淫らな熱いキスを仕掛けてくるから、ただの幼なじみでしかない自分たちの関係が変わるかも知れないなんて、馬鹿げた夢想をしてしまうのではないか。