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レンタル彼氏。~あなたがいるだけで~

第2章 偽りのウェディング・ベル

 だが、美奈恵の心配をよそに、剛史は本当に眠っているらしく、安らかな寝息を立てている。まるで一人であれこれと気を揉んでいる自分の方が馬鹿みたいで、美奈恵は口惜しくなった。
―もう良い、知らないんだから。
 完全な八つ当たりであることは判っていたが、美奈恵もまた剛史から眼を背けるようにして無理に眼を瞑った。

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