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レンタル彼氏。~あなたがいるだけで~

第3章 初夜。

 それは容易く応えが出る問題ではないかもしれない。しかし、彼は美奈恵に現実を見て欲しかった。また、それを無視して美奈恵が幼時に抱えてしまった大きなトラウマを乗り越えることはできないことも判っていた。
 美奈恵にとって保育園設立は最早、悲願といっても良い。その大きな夢がこれまで彼女の脆くも崩れそうな心を支えていたのだから。彼女が心から望むなら、剛史もまた応援してやりたい。

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