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レンタル彼氏。~あなたがいるだけで~

第3章 初夜。

「女の儚さと哀しみ?」
「うん、言葉にするのは難しいんだけど、戦(いくさ)って今も昔も男の人たちがするもんじゃない? 特に今は男女雇用均等法なんかがあって、女も男と互角に闘うけど、建礼門院が生きていた時代って女は黙って引っ込んでろの世界でしょう。なのに、戦には直接関係ない女性のはずの建礼門院や子どもの安徳天皇まで犠牲になって、何だか哀しすぎるなって」
「確かにな、男同士の闘いに罪のない女子どもが巻き込まれるのって、やり切れないよな」
 剛史も真面目な顔で頷いている。

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