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レンタル彼氏。~あなたがいるだけで~

第4章 逆らえない恋心

 あれはもう十八年も前のことになる。当時、美奈恵と剛史は附属小学校に通う四年生になっていた。
 その日は残暑の厳しい夏の終わりの一日で、長かった夏休みもそろそろ終わろうとしていた。美奈恵の誕生日パーティーが水無瀬家でごく内輪に行われた。招待されたのは仲良しの友達が総勢十人。もちろん、剛史もいた。
 しかし、谷山荘一郎という隣のクラスの男子がやって来て、剛史を指さして言ったのだ。

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