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レンタル彼氏。~あなたがいるだけで~

第4章 逆らえない恋心

 それでもまだ剛史は何度かは他の子を呼んでくると言ったのだが、美奈恵は頑として聞き入れなかった。
―私は剛史がいてくれれば十分なんだから。
 過ぎゆく夏を惜しむかのように蜩の鳴き声が降り注ぎ、夏の盛りを象徴する太陽のような向日葵の花が大輪の花を咲き誇らせていたある日のことだった。 
 美奈恵と同様、剛史もあの日のことを思い出しているようだ。剛史が微笑んだ。

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